福利厚生を基準に転職先を選ぶ看護師が増える中、福利厚生に力を入れる病院が増えてきました。その中には、ちょっと珍しい福利厚生を展開している病院もあります。今回は、珍しい福利厚生サービスの具体例についていくつか紹介していきます。
病院が提供している福利厚生といえば、院内保育園や人間ドックなどの検診補助、資格取得や進学などのキャリアアップサポートなど業務に直結するサービスが目立ちます。しかし、規模の小さな個人病院などでは地方の農産品や畜産品を福利厚生として職員に配布することがあります。自然豊かな地域では、近隣の畑を買い取ってフルーツ狩りを実施したり、特産品などの配布をしたり、さらに一歩進んだ福利厚生サービスを展開している病院もあります。
看護師の仕事で疲れた心身を癒すことを目的に、温泉やスーパー銭湯の割引サービスを提供している病院があります。休暇を思いきり楽しめるよう、旅行やアウトドア、趣味にかかる費用の一部を補助することもあります。海の家やスキー場など利用シーンを限定して費用を補助する場合もあれば、用途を定めずにレジャーや趣味にかかる費用だけを補助する場合もあります。緊張感がずっと続く看護師の仕事を元気に続けるためには、仕事から完全に頭を切り離す時間を持つことが大切です。そのための費用をバックアップすることも立派な福利厚生の一部です。
法定外福利厚生は病院ごとに定めることができるものなので、その内容は多種多様です。誕生日に有給や特別休暇が取れる制度や、誕生月に連休が取れる制度を設けている病院もあります。男性限定の蕎麦打ちを企画したり、病院の屋上でゴルフやテニスなどの練習ができるようにしたりと、他の病院にはないオリジナルの福利厚生もあります。系列の病院を多く持つ病院で、グループ病院対抗の大運動会が開催されたこともあるようです。これらのことからもわかるように、福利厚生の内容については各病院の院長はじめ内容の策定に関わる職員の好みが大きく反映されることも少なくありません。
福利厚生はアイデア次第でどんどんおもしろくできるものです。福利厚生を充実させる目的は、職員の社会生活をより良いものにすることです。職員が元気で楽しく働ける環境になれば、病院全体をより良くすることにもつながります。福利厚生の内容について知ることは、その病院の個性や職員の扱い方について知ることでもあります。転職先を選ぶ際に福利厚生の内容を重視するなら、自分にとって働きやすい病院を見つけることができるでしょう。